前校長 柴田 義晴
この度、本年3月31日を以て、2年2期4年間の校長任期を無事に終えることができました。この間、学校運営に際しましては、泉友会小嶋豊彦会長始め会員の皆様より物心両面にわたるお力添えを賜り、安全・安心・活力のある学びの園を築き上げることができましたこと、心から感謝申し上げます。
附属大泉小学校では、教科学習を充実させながら、グローバル社会に生きる力の育成を目指してきました。グローバル教育は、1960年代米国において初めて使われ始めた用語で、1980年代には世界中で新しい教育を創造する運動として活発化し、さらに2000年代に入って地球的規模の問題に取り組むべき諸課題(環境、平和、ジェンダー、貧困、教育、人権など)に立ち、「地球的視野」をカリキュラムに取り入れようとする教育運動として形成されてきました。この教育運動の波は、わが国においては大学を始めとして、今日では高等学校にまで及んでおり、さらには中学校、小学校へと押し寄せてくることが容易に推察できます。その意味では、本校の教育実践的研究は全国の小学校の中で先進的な教育活動の一環として、その一役に立つこともできているのかなと思っております。
さて、4年間の任期を振り返りますと、初年度に未曾有の大地震に見舞われ、その年の卒業式をどうするかに始まり、翌年度の日光移動教室、富浦臨海、三保の松原での卒業旅行等々の検討や校内放射能の線量測定(3年間継続)など、苦慮した時期もありました。
しかし、この間、児童の元気と笑顔、保護者の理解と協力、教職員の情熱と勤勉さに支えられて、それらを乗り越え4年間を全うすることができました。今、振り返りますと、二度と味わうことのできない経験と子ども達から多くを学んだ「宝の時期(とき)」は、私の生涯の大きな礎となることでしょう。今後は、一応援団員として本校を見守っていきたい、そして元気を頂きに訪れたい、と思っているところです。
最後になりましたが、本年3月本校を巣立った第75回卒業生が4月より泉友会の一員としてお仲間入り致しますが、どうぞよろしくお迎え下さる様お願い致しますとともに、泉友会の皆さまの益々のご発展とより一層のご活躍をお祈り申し上げ、退任のご挨拶と致します。
4年間、誠に有難うございました。